どっちが円高と円安?ドル円が動く要因を解説!

マネーリテラシー

円高と円安ってニュースで聞くけど、一体どう動いたらか円高なのか円安なのか理解できていない人も少なくないかと思います。

通貨の価値は毎日変動しています。過度に変動すれば私たちの生活にも少なからず影響が出てきます。

為替の変動が起こる要因とは何なのかを解説していきます。

記事の内容

・円高と円安とは?
・為替な何故変動するのか?要因を解説

円高円安とはどういう意味?

円高や円安とは円の何が高くなり、安くなっているかというと対通貨に対して円の価値の変動ことを言います。

ドルと円の関係でいうなら、ドルに対して円の通貨の価値の変動を意味します。

◇よくある勘違い◇

1ドル=100円が、1ドル=80円になったとしたら、100円という数字が80円に減ったので、安くなったから円安というのは間違いです。

額面(数字)が安くなるから円安、高くなるから円高ということではありません。

円高といえば円の価値が高くなっていることで、円安といえば円の価値が安くなっていることを意味します。

ぷーちゃん
ぷーちゃん

円の価値が高い安いとは一体どういうこと?

例えば為替相場が1ドル=100円のという状態から1ドル=80円になったらこれは円高になったという状態になります。

分かりやすくいうと円という通貨で1ドルを交換しようとすると、1ドル=100円状態の時では、1ドルを円が100円必要ということを意味します。

1ドル=80円の状態になった場合、1ドルを交換するのに80円で交換できることを意味します。

すなわち1ドル交換する円の通貨の価値が高まったために、100円必要だったものが80円で交換できるようになったというわけです。

逆に円の価値が安く(円安)なるということは、100円より多くの金額でないと1ドルと交換できなくなることになります。

円高と円安の例

・(円高の例)1ドル=100円から1ドル=80円
・(円安の例)1ドル=100円から1ドル=120円

円高円安が動く要因

為替相場が動く要因はいくつかありますが、必ずしもその要因だけで教科書通りに動かない場合もあります。

◇最終的には取引の需給で決まる◇

結局のところは最終的に変動を決めるのは取引の買いと売りの需給関係によって変動することが大きな要因のひとつです。

ドルを買いたい人が多ければドル高円安になり、売りたい人が多ければドル安円高に動きます。

買ったり売ったりするにも理由が様々な要因があり、その要因に基づいて取引に影響を与えます。

代表的な要因をいくつか紹介します。

金融政策による変動

金融政策による変動とは、各国の中央銀行(日本でいうと日本銀行)の政策金利の変更によって起こることです。

中央銀行の役目は物価とと通貨の安定を目的としています。景気が加熱しているときは金利を上げ、後退しいるときは金利を下げたりするオペレーションをします。

ぷんた号
ぷんた号

金利が上がれば借りる人が少なくなりお金の回りが弱くなり景気を冷まします。

金利が上がればその通貨を買う人が増えて通貨高になり、下がればその逆に行く傾向にあります。

例えばドルと円が同じ金利だとします。もし日本銀行が景気を浮遊させるために利下げを行えば、金利が高い通貨を持っていた方が有利なので、円を売ってドルを買うという流れになり、ドル高円安方向になるバイアスが働きます。

金利差による変動

先に述べた金融政策同様に対通貨による金利の差で変動するします。金融市場の需給面での長期国債の金利が変動した時、金利差の幅が広がったり縮まったりすると為替も変動します。

貿易収支による変動

貿易収支が黒字になるとその国の通貨が高くなり、貿易収支が赤字になるとその国の通貨が安くなる要因になります。

貿易収支が黒字とは輸入より輸出が多い状態で、貿易収支が赤字とは輸出より輸入が多い状態のことを言います。

ぷーちゃん
ぷーちゃん

貿易収支で何故為替が動く要因となるの?

例えば日本が貿易収支が黒字だったとしましょう。黒字ということは輸出が多いということになります。

輸出とは海外で物やサービスを売り、外貨で商売しているということになります。最終的に儲けた外貨で社員に給料を払うわけにいかないので外貨(ドル)から円に換える必要が出てきます。

すなわちドルを売り円を買うということになり、ドル安円高になりやすいのです。

逆に貿易赤字ということであれば、輸入額の方が多いことになります。輸入というのは海外の物を国内で販売することです。

海外の商品を調達するには、円を外貨にする必要があります。

すなわちドルを買い円を売るということになり、ドル高円安になりやすいのです。

貿易収支

・貿易黒字=黒字になった国の通貨が高くなる
・貿易赤字=赤字になった国の通貨が安くなる
・日本が貿易黒字になれば円高要因になる

物価変動による変動

一般的に物価が上昇すればその国の通貨は安くなる傾向にあります。これは物価と通貨の関係は表裏一体であるからです。

物の値段が上がるということは、同時に通貨の価値の下落を意味するからです。

要人発言、戦争、経済指標

各国の政府関係者、中央銀行の発言によって変動する要因になります。

戦争や紛争が起こると地政学的リスクによって変動する要因になります。

重要な経済指標によって短期的に大きく変動する要因になります。

実質金利の差で変動

まず実質金利とは、名目の金利からインフレ率を引いた金利のことを言います。

実質金利とは?

実質金利=名目金利-インフレ率

例えば金利が2%でインフレ率1%の状態ですと、実質金利は1%ということになります。

逆に金利が1%でインフレ率が2%の状態だと、実質金利が-1%となります。実質金利がマイナスになると、それは通貨の価値を持つことよりモノの価値が持つほうが相対的に高くなります。

ぷんた号
ぷんた号

少し難しいかもしれませんが、通貨を持つ価値よりもモノで持つ価値のほうが儲かるよねってことです。

となると、通貨が売られる傾向になります。

極端に言うと金利が高くてもそれ以上にインフレ率が高ければ、通貨安の要因にもなるわけです。

例えば米国のドルの金利が1%でインフレ率が3%で、日本の円の金利が0%でインフレ率がマイナス1%だったら?

名目の金利だと金利差はドルの方が1%高いのでドルを買うという流れもも想定されますが、物価変動の影響を加味した実質金利でみると・・・?

米国の実質金利・・・1%-3%=-2%

日本の実質金利・・・0%-(-1%)=1%

名目では米国の高いのに、実質でみると日本の方が金利が高いという結果になります。

実質金利からみると日本の方が金利高いということになり、ドル安円高というバイアスが働く可能性もあるわけです。

まとめ

・円高、円安とは円の価値の変動を意味している
・最終的に変動する影響が一番大きいは取引の需給関係
・需給関係もたらす要因はいくつかの要因がある

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